近年、改葬や墓じまいが増加していることが、厚生労働省の「衛生行政報告例」でも明らかになっています。全国で11万件ほどの改葬が行われているともいわれ、その背景には高齢化や都市化、家族構成の変化が影響していると考えられます。改葬や墓じまいを行う際には、適切な手続きを踏むことが重要です。

まず、「墓じまい」とは、既存の墓を解体し、遺骨を別の場所に移すことを指します。一方、「改葬」とは、墓地の使用期間が終了した場合や家族の意向により、遺骨を別の墓に移すことを意味します。

墓じまいや改葬の基本的な手順は以下の通りです。

  1. 改葬元(墓地管理者)に、墓じまいまたは改葬の意思を伝えます
  2. 墓地管理者から「納骨証明書」を発行してもらい、改葬や合祀墓への埋葬申請を行います。
  3. 遺骨の移動を行います。
  4. もとの墓石を撤去し、墓地を整理します。

ただし、改葬元や家族とのトラブルも多く報告されています。そのため、墓じまいや改葬を行う際には、家族や関係者と十分な話し合いを行い、事前に手続きや費用、期間などを確認しておくことが大切です。

墓じまいや改葬が増える現代社会では、適切な手続きや準備が求められます。家族と協力し合い、円満な墓じまいや改葬ができるように心がけましょう。