猛暑が続くなか、高齢者の熱中症による危険性が増しています。厚生労働省の2022年のデータによると、75歳以上の高齢者が熱中症による救急搬送の4割以上を占めており、そのうちの大半が自宅で発症しています。手軽な家庭用品を利用して高齢者の熱中症予防に役立てる方法をご紹介します。

  1. 扇風機の活用:扇風機は熱中症予防に最適な道具の一つです。部屋の温度を下げるだけでなく、汗の蒸発を促進し体温を冷却する効果もあります。扇風機の前に氷を置くと、より冷たい風を部屋中に送ることができます。
  2. 湿度計の導入:室内の湿度をチェックすることも重要です。理想的な湿度は50%から60%です。湿度が高すぎると体温調整が難しくなり、熱中症のリスクが高まります。湿度が高い場合は除湿器を活用しましょう。
  3. 水分補給:手元に常に水分を置く習慣をつけましょう。無理に大量に飲む必要はありませんが、頻繁に少量ずつ摂取することが推奨されます。
  4. 遮光カーテン:遮光カーテンやブラインドは室温上昇を防ぎます。特に午前中に西向きの窓を閉めておくことで、昼間の室温上昇を抑えられます。

これらの予防策は特に介護産業にとって重要です。介護施設や訪問介護サービスは、熱中症予防対策を行うとともに、利用者の体調管理にも注意を払う必要があります。

高齢者の熱中症予防は家族やコミュニティの手を借りて行うことが最善の方法です。地域のネットワークを活用し、高齢者一人ひとりが安全で健康的な夏を過ごすことができるよう心がけましょう。