マイナンバーカード関連のトラブルが続出し、一部でマイナンバー不要論が高まっています。厚生労働省が7月4日に発表した文書によれば、山形県山形市、福島県いわき市、富山県富山市、大阪府堺市、愛知県名古屋市、福岡県大牟田市の6つの自治体で、マイナンバーカードの健康保険証利用登録が本人の希望に反して行われていました。

この問題は、マイナンバーカードの登録システムの事務処理ミスが原因であると指摘されています。当該の自治体は、問題を認識し、利用登録を解除する手続きを行いました。厚生労働省は本人の同意が無い場合、例外的に登録解除が可能であることを公表しています。

マイナンバーカードに関するトラブルは、これまでに何度も発生しています。過去には本人ではない家族名義の口座への給付金振り込みが約13万件、別人の情報がマイナ保健証に登録されたケースが7300件も見つかっています。これらの一連の問題は、国がマイナンバーカードへの切り替えを急ぎ過ぎた結果との指摘があります。加藤厚労大臣が6月の会見でマイナンバーカード制度への信頼回復の道筋を示したばかりでした。

厚生労働省は、マイナンバーカードの健康保険証利用登録は任意であり、制度上の不利益が生じるものではないことを強調しています。また、マイナンバーカードを使用することで、本人の過去の健康・医療情報に基づいたより良い医療を受けることが可能であるとのメッセージを伝えています。

しかしながら、マイナンバーカードの一連のトラブルは、国民の信頼を大きく損なっており、システムの見直しが求められています。これらの問題の解決と公の信頼の回復には、システムの改善と適切な対応が必要です。