厚生労働省は、日本の高齢者の中で認知症および軽度認知障害(MCI)の有病率が将来的にどう変化するかについて新たな推計結果を発表した。2022年時点で、65歳以上の認知症患者数は443万2000人で、有病率は12.3%に達している。この数値は、2040年には584万人へと増加し、2060年には645万人に達する見込みである。一方、MCI患者は2022年に558万5000人で、2060年には632万人になると推計されている。

この推計は、日本国内の4地域で実施された調査を基にしており、認知症とMCIの合計有病率は27.8%となっている。これは、過去のデータとほぼ同様であるが、認知症の有病率自体は過去10年で2.7ポイントの減少を見せている。この減少は、喫煙率の低下や生活習慣病に対する意識の向上などが影響していると考えられる。

政府は、これらの推計をもとに、認知症患者とその予備軍を支援するための基本計画を今年の秋にも策定し、閣議決定する方針である。この計画は、認知症基本法に基づくもので、今後の対策が具体化されることが期待される。

認知症の増加は、日本社会にとって重要な課題である。現在の推計が示す通り、認知症の患者数は今後も増え続けるが、予防策としての生活習慣の見直しや健康増進の重要性が改めてクローズアップされている。高齢者が増える一方で、社会全体がどのようにこれらの課題に対応していくかが、今後の大きなテーマとなるだろう。