令和5年9月14日(木)、新任の厚生労働大臣武見敬三が定例記者会見を開催し、今後の方針と主要な政策課題について述べました。新政権下での厚労省の進める施策には、社会保障制度の改革や認知症対策の強化など、多岐にわたる要素が含まれます。以下は、会見の要点をハイライトとしてお伝えします。

年収の壁と社会保険制度の見直し

武見大臣は、「年収の壁」問題に関し、岸田総理大臣が今月中に対策パッケージを発表する予定であると指摘しました。政府はこの問題を解消するため、短時間労働者への保険適用拡大や最低賃金の引上げを含む一連の措置を進めています。さらに、社会保障審議会年金部会を通じて、関係者の意見を取り入れながら制度の見直しを図る方針です。

認知症施策の推進

認知症への対策においては、地域ぐるみの取り組みや予防・早期診断の研究開発を強化する総合的な施策が推進されます。総理の指示を受けて、武見大臣は関係大臣と協力し、今月中に具体的な施策を議論する会議を立ち上げることを発表しました。

日本医師会との関係

武見大臣は、日本医師会との関係についても言及。将来の診療報酬改定を含め、厚生労働行政の各種課題に取り組む際、国民の立場を基本に据えると強調しました。

医薬品産業との協力

医薬品産業に関わるさまざまな課題、特にドラッグラグや安定供給に関連する課題は、武見大臣の関心事として最も重要視される項目の一つであるとされました。今後の方針については、大臣としての立場を基に具体的な取り組みを計画していく予定です。

介護保険制度の見直し

年末に向けて進められる介護保険の給付と負担の見直しに関しては、全体的な視野で個別の課題への対応を検討していく段階にあると述べました。

本定例会見では、新たな政権下での厚生労働省の方向性や主要政策課題について多くの示唆が得られました。武見大臣の指導のもと、多くの課題に対する積極的な取り組みが期待されます。