厚生労働省の推計によると、2023年度の40~64歳の現役世代が支払う介護保険料は、月平均で6216円となり、過去最高を更新する見込みです。これは前年度に比べて111円の増額で、制度が開始された2000年度の約3倍に膨らんでいます。
この増額の要因は、急速な高齢化に伴い、介護が必要な高齢者が増えることで、介護サービスにかかる費用が増加しているためです。介護保険制度では、高齢者が利用する介護サービスの費用は、現役世代や65歳以上の高齢者が支払う保険料などで賄われています。
実際に支払う保険料の額は、所得水準や加入する健康保険によって異なります。例えば、会社員や公務員は事業主と折半で支払い、自営業者など国民健康保険に入っている人は公費で半分を負担します。
厚生労働省は、65歳以上の高齢者が支払う介護保険料についても、3年に一度の見直しに向けた検討を行っており、今年夏までに結論を出す予定です。高齢化が進む中、現役世代の保険料負担は今後も増加が予想されます。