東京都は、2023年6月20日、介護福祉士実務者養成施設である聖進学院に対して指定取消しの行政処分を発表した。聖進学院は株式会社コーチング・スタッフ(本店:福島県双葉郡川内村)が運営し、東京都中央区日本橋富沢町に位置している。
同施設は社会福祉士及び介護福祉士法施行令第7条に基づく養成施設の指定を受けていたが、虚偽の内容で申請を行い、また、法令に定められた基準を満たしていない事実が東京都の調査により明らかになった。これらは指定の取消事由に該当するため、都は指定の取り消しを決定した。
修了者に対しては、現地調査等の結果、必要な知識及び技術が付与されていると判断されたため、修了証は引き続き有効とされる。また、都は本件処分により修了者が不利益を被らないよう、事業者への補講の実施を求めている。
この事件は、介護職員養成事業者に対する行政指導の重要性を改めて示すもので、都は今後も、介護業界における法令遵守と質の高いサービス提供を強化するための行政指導を続けていくと表明しています。
東京都は、これを機に他の介護研修施設や教育機関の法令順守と品質向上に対する意識が一層高まることを期待しています。その一方で、都民に対しては、介護福祉士の資格取得にあたっては、施設選びの際には必ず指定養成施設であることを確認するよう呼び掛けています。
介護の需要は増え続けており、適切な教育と研修が確保されることは、市民全体の利益となります。介護業界全体の品質向上は市民の生活の質を向上させるためにも不可欠であり、行政による厳正な指導と監視が必要となります。