8月1日に行われた会見で、厚生労働大臣の加藤氏は、孤独・孤立問題と「地域共生社会」の重要性、そしてマイナンバーカードと健康保険証の一体化の問題について言及した。
新型コロナウイルス感染症の影響により、人との接触が希薄になり、特に高齢者の孤独・孤立が一層深刻化していると指摘。これに対抗するため、地域における多様で包摂的なつながりや支え合いの関係を強化し、安心して生活できる「地域共生社会」の構築が必要であると述べた。
具体的には、「居場所づくり」や属性を問わない支援、デジタルを活用した「つながり・支え合い」の創造などを提案。これらの取り組みを通じて、地域社会の強化と高齢者の孤独・孤立解消につなげていきたいとの考えを示した。
また、マイナンバーカードと健康保険証の一体化については、政府の姿勢に批判の声が高まっていることを認識している。具体的には、全面的な保険証廃止の大前提が、国民の不安を払拭するための措置の完了であること、現在、各機関で誤った紐付けに関するチェックを行っていることを強調した。
さらに、マイナンバーが機能しなかった場合の取扱いについての運用が始まっていることや、資格確認書の運用等について議論中であることを述べ、医療現場における実務上の課題や患者の利用に当たって生じる課題を積極的に把握し、具体的な対応策を実施することを明らかにした。
これらの取り組みを通じて、厚労大臣は、国民の不安や懸念の払拭を図り、マイナンバーカードを健康保険証として安心して活用できる環境整備を推進していく方針を明確にしたが、先行きは不透明なままだ。