内閣府が公表した2023年の「高齢社会白書」によると、若年期から健康に意識を向けている人ほど、高齢者としての健康状態が良いという結果が明らかにされました。

本調査においては、40代以前から健康に心がけていた人の約半数が、自身の健康状態を「良い」と評価しています。また、厚生労働省が実施した20年間にわたるパネル調査では、50代からスポーツや健康活動(ウォーキング等)を行っている人もまた、「健康状態が良い」と回答する傾向が確認されました。

また、この白書は、社会活動に参加している高齢者の健康状態とその活動への参加意欲の関連性についても明らかにしました。具体的には、社会活動(健康・スポーツ・地域行事等)に参加している高齢者の方が、健康状態が「良い」と回答する割合が高くなることが確認されました。さらに、社会活動に参加したことで「生活に充実感が出た」「新しい友人を得られた」「健康や体力に自信がついた」と感じる人の割合も高かったです。

さらに、生きがいと健康状態の間にも密接な関連性があることが示されました。健康状態が「良い」と回答した人ほど生きがいを感じているという結果が出ています。

以上のデータから、若年期からの健康に対する意識と、社会参加を通じて得られる生活の充実感や自己肯定感が、高齢期の健康状態や生きがいに直結する可能性があることが示唆されています。