SOMPOケア、SOMPOホールディングス傘下の介護事業大手が、約7000人の正社員の給与を今秋から引き上げる方針を発表しました。これにより、介護福祉士とケアマネジャー約5400人の年収が平均で約6万円、資格のない社員約1600人の年収も平均で約12万円増える見込みです。賃上げの対象は全正社員の約半数となります。

SOMPOケアは過去にも賃上げを実施し、2019年と2022年には「ケアコンダクター」の年収を引き上げています。本件での賃上げは3度目の処遇改善となりますが、過去2回の賃上げが主に幹部社員を対象にしていたのに対し、今回は介護の経験が浅い一般社員を対象にしたものです。これにより、ほぼ全ての正社員が一度は賃上げの対象となるとのことです。

これまでの賃上げで投じられた原資は約34億円、今回の賃上げ分を加えると総額はおよそ40億円にのぼります。これらの取り組みは、SOMPOケアがテクノロジーやデータをフル活用し、サービス提供の形式を変え、業務の効率化に注力する中で、現場のモチベーションを高める一環として行われています。

この給与引き上げは、介護業界が直面している課題の一つである「人手不足」の解消に向けた一歩と言えるでしょう。日本の介護業界では、少子高齢化という社会的背景と、コロナ禍による業績悪化などにより、人手不足やスタッフの離職率が高まる傾向にあります。賃金の引き上げは、介護業界の魅力向上に寄与し、新たな人材の獲得や離職の防止に繋がる可能性があります。

介護業界の構造的な問題解決に向け、より多くの企業が働きやすい環境づくりや労働条件の改善に取り組むことが望まれます。SOMPOケアの取り組みはその一例であり、今後も業界全体の動向が注目されます。