介護タクシーは、要介護者向けに提供される特別なタクシーで、通院や買い物などの外出をサポートするものです。介護タクシーは、介護保険が適用されるものと適用されないものがあります。以下では、それぞれの介護タクシーの概要と利用方法を説明します。

介護保険適用の介護タクシー

介護保険適用の介護タクシーは、「通院等のための乗車または降車の介助」サービスのもとで運営されます。運転手は介護職員初任者研修(130時間の講習と筆記試験に合格することで取得できる)などの資格を持っている必要があり、乗降の手伝いも行ってもらえます。

対象者は、要介護1〜5の方で、自宅・有料老人ホーム・ケアハウス・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などで生活している方です。利用目的は「日常生活上または社会生活上必要な行為に伴う外出」に該当するもので、通院(受診、リハビリなど)、本人自身が行く必要のある買い物(補聴器やメガネなど)、選挙、銀行や郵便局での預金引き下ろしなどが含まれます。ただし、運転手が病院へ付き添うことはできません。また、本人のみの利用であり、家族の同乗は原則認められていません。

運賃は、一般タクシーと同程度のメーター料金で計算されることが多いですが、独自の料金体系をとっている会社もあるため事前の確認が必要です。乗降介助や身体介助には別途料金がかかる場合が多いです。

利用手順は以下の通りです。

  1. 要介護認定の申請
  2. 要介護認定
  3. ケアプランの作成 担当のケアマネジャー(介護支援専門員)と相談し、ケアプランの中に介護タクシーの利用についての記載が必要です。

介護保険適用外の福祉タクシー

介護保険に適用されない福祉タクシーは、運転手が介護関係の資格を持っている必要はなく、また介助サービスは受けられません。福祉タクシーは、一般的なタクシーと同じ扱いで、誰でも利用できます。家族が一緒に乗ることもできますし、遊びの予定などで外出することもできます。

福祉タクシーには、車いすのまま乗れるように、専用のスロープやリフトが付いているものもあります。これにより、高齢者や障害者の方でも安心して利用できるようになっています。

介護タクシーは、高齢者や要介護者の移動をサポートするための特別なタクシーです。介護保険適用の介護タクシーは、運転手が介護資格を持っており、乗降介助などのサービスが受けられます。一方、介護保険適用外の福祉タクシーは、誰でも利用できる一般的なタクシーで、介助サービスは受けられませんが、車いす対応の車両が用意されていることがあります。それぞれの利用方法に注意して、自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。