日本の高齢化が進む中で、介護人材不足は深刻な社会問題となっています。こうした背景のもと、外国人介護人材の受け入れ拡大が注目されている。厚生労働省は、外国人介護人材の業務の在り方とその配置基準について検討を進めています。

厚労省は10月4日、外国人介護人材の業務の在り方について、第2回の検討会を開催。ここで取り上げられた主要な議論は、外国人介護人材に係る人員配置基準の取扱いです。現行の基準では、EPA(経済連携協定)に基づく介護福祉士候補者や技能実習制度の介護職に就いた外国人は、就労・実習開始から6カ月経過後に人員配置基準に算入可能となっています。

しかし、急増する介護需要に対応するため、これをより短い期間から算入できる方向での見直しを求める声が高まっています。検討会では、「算入開始時期を早めてほしい」という要望や、「施設の裁量に任せるべきだ」という意見が出されました。

日本の介護施設は人材不足に直面しており、外国人労働力の活用が避けられない状況です。外国人介護人材は、言語の壁や文化の違いなど、多くの課題を抱えていますが、彼らの専門技能と労働力は、我が国の介護業界にとって貴重な存在と言えます。

2024年度の介護報酬改定に向けて、外国人介護人材の人員配置基準の見直しは、今後の社会保障審議会・介護給付費分科会でも大きなテーマとなるでしょう。人材不足の現状と、高品質な介護サービスの継続的な提供のため、政府は適切な基準設定と、外国人介護人材の教育・サポート体制の整備に注力する必要があります。